2006年 07月 05日
■ にがい気持ち。
仕事からの帰り道、歩いていたら
どこからか香ばしい匂いが流れてきた。
鼻を頼りにぶらっと歩くと、鰻屋さんを発見。
うちわを駆使して火を操るおじさんと
炭火の上で焼きあがってく ふくよかな鰻を眺めていたら
スイッチが入ってしまった(笑)
ガマンできず今宵の食事に、決定。
ひつまぶしをいただく。
お茶漬けで締めると、なんであんなに美味しいんだろうか。
味覚の変化をまざまざと感じて
体が着実に歳を重ねているという事実に、なんだかズシッとくる。
満足してお店を出て、甘味所でひと休憩。
ひとつ注文した所が、二つ運ばれてきた。
あれ?と思ったら、どうやら係の人が勘違いされていたよう。
不思議そうなカオをしている私たちを見て
係の人は次の瞬間、ニコッとスマイルを投げかけた。
「申し訳ありません。こちらの手違いです。どうぞお召し上がり下さい。」
躊躇する姿を見せず、立ち去った。
相棒くんと二人で美味しく頂く。
あ、ラッキー♪と単純に喜んだのだけれど(笑)
食べながら、係の人の瞬時のその立ち振る舞いの鮮やかさを思い出し
プロだナァとしみじみ思った。
窮地に立った時にどう振舞うのか
その姿って、その人自身がくっきりと映し出されるんだなぁ。
自分だったらどう振舞えただろうか。
失敗しないにこしたことはない。
けれど失敗がすべて悪い結果につながるものとも限らない。
失敗した時こそ、相手の中に飛び込んでいける好機でもあるんだな。
逆に相手との距離をグンと近づけることも、遠ざける事も
全ては自分自身なんだろう。
接客とか以前の、人との向き合い方。
まっさらになって相手に飛び込んでいけるかどうか。
投げ出さずに向き合えるかどうか。
自分にはまだまだ難しいことだなぁ、と
甘味を食べながら、内心苦い気持ちでいっぱいだった。
by uminomiti
| 2006-07-05 23:01
| とほほ。